リウマチ原因、新たな遺伝子

fukurouribon2005-04-18

 関節リウマチなど自己免疫疾患の原因遺伝子の一つを、理化学研究所山田亮・遺伝子多型研究センター上級研究員たちのグループが見つけた。17日付の米科学誌ネイチャー・ジェネティクス(電子版)で発表する。自己免疫疾患が起こる仕組みの解明や治療法の開発につながる成果だ。

 自己免疫疾患とは、体に入った細菌やウイルスなどをやっつける免疫システムが、逆に自分の体を攻撃して起こる病気の総称だ。

 グループは、関節リウマチの患者830人と健康な人658人で、遺伝子レベルの個人差を調べた。その結果、FCRL3という遺伝子が病気の発症に強く関係し、症状が出やすいタイプと出にくいタイプに分かれることを突き止めた。

 この遺伝子が他の自己免疫疾患にかかわることもわかった。日本人の35%は出やすいタイプの遺伝子を持つと推定できた。そうした人は出にくいタイプの人に比べて、2倍ほど自己免疫疾患になりやすいようだ。

 主な自己免疫疾患の原因遺伝子の特定は、これで約10個となる。発症には症状の出やすいタイプの遺伝子を複数持つといった遺伝的要因のほかに、環境条件もかかわる。グループは「発症過程は複雑だが、原因遺伝子を一つずつ明らかにすることが病気の解明につながる」と説明している。

     (今日の朝日新聞より)



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