「壊れた脳 生存する知」(上)

fukurouribon2004-07-17

 「壊れた脳 生存する知」(山田規畝子著)を半分読んだ。外科医だった著者が34才で脳出血脳梗塞を併発、高次脳機能障害になった。この病気は子供でも出来ることが出来ずに失敗ばかりする。記憶力が極度に落ちる。階段のところで上り階段か、下り階段か分からない。しかし知能の低下はひどくないので自分の失敗や他人の言動が分かるので辛いのだという。
 「つらい、悲しい、大変だ、とぼやいていても病気が良くなるわけじゃない。・・・・なぜ自分がこんなことで苦しんでいるのか、原因が知りたかった。この障害を客観的に見つめて、正体を突き止めたかった。」と言うのだ。
 私自身、最近忘れっぽくなったと思う。何かを取りに隣の部屋に行ったが何故来たか思い出せない。しゃべっていて、「アレアレ」と言葉が出てこない。こういうことでもけっこうショックだ。しかし著者はその比ではない。何か重い物を突きつけられた気がする。