あきらめず、投げ出さず

 中世の騎手みたいな衣装の男が先頭ランナーを沿道の観客の中に押し込んだ。見ているほうもビックリしたのだから、その本人はどんなにかショックと恐怖を受けたことか。あんなに第2集団とは離れていたのにすぐに抜かれちゃって、かわいそうだった。でも競技場で笑顔で手を振って、銅メダルを取った。よかった。
 人間というもの、不運なときに人格が出る。彼の諦めず、投げ出さなかった真摯な態度、今後もっと強い選手になることだろう。