中高年男性 半数が危険

 心筋梗塞(こうそく)や脳卒中など生活習慣病の引き金となる「メタボリックシンドローム内臓脂肪症候群)」の疑いが強いか、その予備群とみられる人が40歳を過ぎると急増し、40〜74歳の男性の約半数に上ることが8日、厚生労働省の初めての全国調査で分かった。女性も同じ年代で5人に1人が当てはまり、該当者は全国で約1960万人と推計されている。同省は深刻な事態と受け止めている。
 (中略)

 メタボリック症候群の判定は、内臓脂肪の蓄積を示す目安としてウエストが男性で85センチ以上、女性で90センチ以上を必須条件とし、さらに血中脂質、血圧、血糖の二つ以上で基準値を超えた人を「疑いの強い人(有病者)」、一つ超えた人を「予備群」とした。

 内臓脂肪は皮下脂肪と異なり、腸や肝臓など内臓の周囲にたまる。内臓脂肪がつきすぎると、ホルモン分泌のバランスを崩し、放置すると高血圧や高血糖などを引き起こし、心疾患などのリスクを高めるとされる。

 (中略)

 背景として厚労省は運動習慣の減少や食生活の影響を挙げる。同じ調査で、生活習慣病の予防に効果があるとされるウオーキングなどの手軽な運動(1回30分以上)を週2日以上、1年以上続けている習慣がある人は、30代が最も低く、男性13.8%、女性13.5%。60代男女よりもそれぞれ20〜30ポイントも低かった。同省は内臓への脂肪の蓄積は長い年月をかけて進んでおり、30代の運動不足が40代で急増する引き金の一因とみている。

 同省は「油の多い食べ物を控えて野菜を多く取ったり、たばこを吸っている人は禁煙をしたりするなど、生活習慣を少し変えるだけでも効果は大きい」としている。

           (今日の朝日新聞より抜粋)




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