蕎麦屋

 今日は昼食に夫とそばを食べに行った。雨が降っていたし、残り物がいろいろあったのだけれど。


 その蕎麦屋は散歩で時々行くところにある。そこのことを聞いたのは、全く別のところに住んでいる友達から。「いつ行っても開いていないけれど、美味しいらしい。」


 それから時々覗いてみたが、確かに営業していたり休みだったり、というよりシャッターが下りているときのほうが多かった。そんなに我がままな店なら頑固なおじいさんがやっているのかもしれない。


 今日はちょうど夫がいたのでその蕎麦屋に行けたらいいなと思った。それでもし営業していたら電話で夫を呼ぶことにして、傘を差し視察に行ったわけだ。運良くのれんが掛かっていた。


 寒かったけれど、そばの味が一番分かるざるを注文。噂どおり腰があって美味しかった。


 私たちが最初の客だったけれど、10席しかない店内に次々と客が入ってきた。みんなひとり。たまたま営業していた店を見て、常連さんが入ってきたのかもしれない。


 お勘定のとき、定休日はいつかを尋ねた。
「別に、決まってない」という答えだった。
この店をひとりで切り盛りしている主人は、40代とおぼしき、なかなかのハンサムさんだった。



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