神楽坂の阿波踊り(東京)

       

 「踊るアホ〜に見るアホ〜・・・」。当然私は見るアホ〜だ。

 28日と29日、神楽坂まつりで阿波踊りが行なわれる。神楽坂まつりとしては今年で35回目、阿波踊りはいつから始まったのかは知らないけれど、都内で最も早くに開催される大会として有名だそうだ。坂下から坂上に向かって、何組もの連が色とりどりの着物で太鼓に掛け声、勇ましく踊りまくる。

 早くから歩道には座り込む人たちがいて、私はその後ろから、まだかなあ、と始まるのを待っていた。その隣に年配の女性が電信柱に寄りかかっていた。お互いにひとりで来ていたので、なんとなくおしゃべりをした。その人は隣の駅から来たそうで、近くに住んでいても始めて見に来たということだった。膝が痛いので寄りかかっているけれど、見ないで帰ろうかと思っていた、と言っていた。

 地元に住んでいる人のほうが案外知らないことって多いと思う。私は引越しが多いほうだから、新しい土地では出来るだけ名所や催しなどには出かけるようにした。見られるのは最初で最後かもしれない。そこに是非とも自分がいたい気がする。気分がずいぶん欲張りになった。だからけっこう地元の人より知っていることってあったかもしれない。

 あの女性はなんで膝が痛いのに来る気持ちになったのかしらと、ふと思った。

 「見るアホ〜」の私だって、踊れるものなら、踊るほうになってみたい気はする。大声張り上げて、汗をタラタラ流しながら踊りまくる人たちは、なんとも気持ち良さそうだ。

 だけど今回は写真で参加するつもり(?)だった。しかし夜、しかも被写体が動く場合はどうやって撮影したらいいのか、分からなかった。予習不足だ。みんな動きがあって良い写真と言いたいところだけれど、どれもブレていた。
 




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