茶粥を炊いてみた

 本屋で探し物をしていたけれど目的の本が見当たらず、ふと気がつくと書店から直通で喫茶店への入り口がありました。喫茶店には一人で入れるようになったもので、気をよくして席を取りました(成長)。

 まわりには読書、勉強、パソコン、雑談などいろいろなお客さんがいました。ここは喫煙席より禁煙席の数がずっと多いのが安心です。

 ちょうど図書館に返却期日が迫った本を持っていたのでそれを読むことにしました。「おばあさんの知恵袋」(桑井いね著)です。

 読み始めると

 「わたくしはおそれ多くも今上陛下、そのむかしの迪宮裕仁親王さまと同じ年、・・・70歳も半ばという老女でございます。・・・・・父は・・・エリート官僚の道を歩んでおりました。・・・わたくしが祖母から厳しくしつけられました家事のやり方は祖母が曾祖母から教えられたもの1840年から50年にかけて曾祖母が身につけたものだったのでございます。・・・これからの話を年寄りの繰り言とお思いになって、どうぞお読みいただきますよう。」

 といった語り口調で、困ったな、変な本を借りてきちゃったと思いました。

 しかしこの本、なかなか面白かったのです。独特の世界に引き込まれました。

       

 そのなかに「お粥さん」というのがありまして、お粥をたくのは難しい、まず米選びから。強火にかけ、沸騰したらすぐ火を引き、米粒が一粒一粒上下に対流するような火加減にする。蓋はあけてはいけない、しかし焦げないように同じスピードで米を回転させる。

 めんどくさそうでした。でも茶粥はごまかしがきくからずっとやさしいそうです。

 だから番茶を煮出して冷ご飯で茶粥を炊いてみました。しかし途中で蓋を開けたせいかすこし粘りがでてしまいました。味はつけていないので梅干をのせました。

 その梅干は私がつけたものですが、塩は14%、減塩梅干とは 言いがたい塩加減だと思います。

 この著者の梅干の話では、「昨今は塩味のうすいのが好まれ、市販品も25%くらいになりましたが、昔は30%以上の塩分のもございました。梅干が腐るとよくないことがある、と申しまして、かびが出ますと人目につかないように、夜半に庭に穴を掘って埋めたりしたものでございます。」
 (なんか、サスペンスのようであり・・・、笑えます。)

 25%以上もの塩分でかびがでた? わたしは15%以下でもかびをだしたことはありません。何が違うのでしょう? それにしても30%の塩の梅干は考えただけで口中が塩辛くなりますね。


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 人生の先輩の話は面白いです。すぐそばの先輩の話もしっかり聞いておかなくては、と思います。先日表紙にも載せましたがもう一度。母に作ってもらった「お手玉」です。



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          「私の時間」 http://fukurouribon.hp.infoseek.co.jp