意外な展開の「震度0」

      

 横山 秀夫著の「震度0」。
 阪神大震災が起こったまさにそのとき、ある県警で警務課長が失踪した。本部長をはじめとするキャリア組、たたき上げのノンキャリア組、それぞれが問題の発覚を恐れ、保身や利害関係で思惑が入り乱れる。
 まず警察の組織が分からないので役職名とその権力の大小を頭に入れながら読むのでなかなか読み進まなかったが。
 その思惑の錯綜、情報のやり取りこそがこの本のテーマかと思われる。職務そっちのけでの権力争い、駆け引き、面白いけど、結末は意外なところに落ち着いた。



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