玄米のお弁当

         

 父にお弁当を作りました。この弁当作りは、突然で久しぶりだから(言い訳)分量もちょと分からなくて。
父は玄米を好まないのだけど、この際と、ご飯は柔らかく炊いた玄米、それに生姜味噌を添えて。里芋、かぼちゃ、れんこんの煮物。銀ダラの味噌漬け、ひじきの煮つけ、ほうれん草の胡麻和え。

 生姜味噌とは手前味噌に生姜のすりおろしを混ぜただけ。さっぱりしてちょっとでご飯が沢山食べられる。

 玄米を食べるかな?と思ったのだからちょっと意地が悪かったけど、予想外にちゃんと食べていた。なんだ、前は文句を言っていたのに食べられるじゃないの。


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 何故お弁当かというと、昨日、今日と父の会社までの送り迎えをやって来ました。といっても実家までは遠いので電車の乗り換え駅から会社の間でなんですけど。

 父はこの4ヶ月、足の痛みで歩けなくなり、ずっと外に出ることもなく家の中だけの生活をしていました。いよいよ会社に復帰するというのですが、通勤に1時間以上かかるのに大丈夫なのかしら、ということでついて行くことになりました。

 電車の乗り降り、階段、エスカレーター、何度も休みながら、杖をつきながら。大きな道路では1回の信号では渡れない。

 帰りは大丈夫だというので、私は途中の駅で降りました。あとは父は一人で帰ったのだけれど、疲れているから家に帰るまでに転んだりしないだろうか?とちょっと不安だったんです。

 そしたら私の切符が無い。どこを捜しても見当たらない。
またやっちゃった(><;) この前のときは駅員さんが、親切にも「どうぞ通って下さい」とそのまま出してくれた。だから今回も・・・・。

 だけどいつも上手くいくとは限りませんね。
駅員さんは「ハイ、払ってもらいますよ〜」だって。そうだとは思ったけど。なにもそんなに明るい声で言わなくたっていいじゃないの。

 だけどです。普通ならここで酷く頭にくるところ。まあ自分に対してだけど。でもそのときは不思議と平静。
あとで思ったのだけど、「切符を落として厄を払ったかな」と。これで父は無事に家に帰るだろう。

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 やはり身体は使わないと衰えますけれど、訓練すると働くようになるものですね。父も2日間通勤で歩かざるを得なかった。だからだいぶ歩き方も速くなってきました。あとは怪我をしないように訓練してくれればだいぶ良くなるだろうと思います。