解体ショー

 「新巻鮭」が届くからいらっしゃい」という母からの電話で出刃包丁を持って実家へ行った。鮭は何本も届いていて、あっちの分、こっちのぶんと、1本のままだともらった方も困るからと母は二枚におろしている。

       


 「だけどあんたたちの分は自分でやって」と妹と私が呼ばれたのだ。頭を落として背骨に沿って片身を切り離す。鯵やサンマでもスパット1回の包丁さばきではいかないのに、大きな鮭では行ったり来たりするものだから身がボロボロだ。2枚におろした骨がついている側を1切れずつ切り分けるのが一番大変。出刃でも骨がなかなか切れない。

 頭も半分に割って、家で氷頭を切り出しなますにするために確保。
 これが第一弾の我が家の年末風景だ。
 家を出る前に母に「お汁粉を作っておいて」と頼んでおいた。「お餅もあるから出来るわ」と母。
しかし昔食べた、小麦粉で練ったお団子入りのを注文しておいたのだ。

          

 鮭と格闘して疲れた休憩にお汁粉は懐かしく美味しかった。


 【我が家の昔のお汁粉】
あづきを柔らかく煮て砂糖と塩少々で味付け。一方、小麦粉に熱湯を入れて箸でかき混ぜる(小麦粉はまだ粉がだいぶ残っている状態)、続いて水を加えてかき混ぜ耳たぶより柔らかめに練り、しばらく寝かせる。味付けしたあずきの中にドロリとした小麦粉団子を落として火が通ったら出来上がり。




      ++++++++++++++

          「私の時間」 http://fukurouribon.hp.infoseek.co.jp